平成27年1月20日に開催された「細江市長との鷺山まちづくりトーク」を踏まえて、平成27年5月31日(日)に鷺山公民館にて「住居表示の課題解決に向けた勉強会」が開催されました。
鷺山には、同一番地に複数の世帯が存在する複雑な住居表示が点在しています。代表的な住所として鷺山の古川地区(鷺山本通り南側)を中心に「鷺山1769-2」には、200世帯以上の方が、「鷺山中洙1768-5」には、約100世帯の皆さんがお住まいです。
同一番地に複数の世帯が存在するとどのようなことが起きるのか?「配達物の誤配」「警察、消防、救急等への連絡への支障」「地域外から訪問される方への案内」・・・日常生活の様々な場面で支障を来します。
この様な支障を解決するためにも、住居表示は鷺山地区にとって非常に重要な課題なのです。
そこで、住居表示を担当している岐阜市市民生活部青山課長をはじめ住居表示を担当されてる3名の職員の皆さんと共に、「鷺山1769-2」の住居表示の課題解決に向けて意見交換を行いました。
鷺山からは、自治会連合会の乾会長、担当副会長の水野副会長をはじめとした執行部、そして当事者である古川地区の自治会長が参加して、課題を解決するためには一体何が問題になるのか説明を受けました。
つい最近住居表示を行った鏡島地区の事例を基に、「住居表示」を行うために必要な条件が話されました。
住居表示を新しく設定するためには、「住居表示実施予定区域」を設定する必要があるのですが、その場合、その面積が「30,000m2~120,000m2」に収まるように設定します。
また、区域を設定する際は、明らかに区域の境であると分かる「道路」や「河川」等を境にして設定します。しかし、ここに鷺山地区が抱える大きな課題があるのです。
実際には、「鷺山本通り」や「正木川」、「古川地区内を走る道路」は存在するのですが、法務局が管理している「登記簿」上には、「鷺山本通り」や「正木川」、「古川地区内を走る道路」が明確になっておらず、「土地の権利関係」が整理できない状態なのです。
実際に流れている正木川の位置を水色の線で描いてみると、法務局の「登記簿」上では、正木川の上には住居が存在することになっているのです。これでは「住居表示実施予定区域」の境として役には立たないため、境界なる境を別に設定する必要があるのです。
しかし、「住居表示実施予定区域」の範囲を更に大きくしてしまうと、住居表示の整合性がとれている範囲も含めて、多くの世帯で住所が変更になるので、そのことによる弊害も避ける必要があります。
その他にも、様々な課題が岐阜市から説明され、本当に住居表示問題を解決するための手立てが難しいと実感する中でも、古川地区の住民としては、現在住んでいる地域の自治会名にもなっている字名を活用した「地域のアイデンティティ」を守った上で、住居表示問題を解決することが出来ないか?問いかける意見が多く出されました。
岐阜市からも、住居表示に関する法律を所管する総務省にも問合せをする中で、鷺山地区の住居表示問題を解決するための方策として、更なる手立てを模索していくことになりました。特に、全国を見て鷺山地区の抱えるような「字絵図混乱地域」での住居表示問題の解決事例を手本にしていきたいので、そのような事例が存在しないか確認していくことになりました。身近な所では、「清洲地区」の住居表示の解決事例についても調べていくことになりました。
次回の会議では、総務省から意見や住居表示問題解決事例などを踏まえて、更に充実した意見交換をしていく予定です。
なお、今回の勉強会で配布された資料は、以下になります。ご確認ください。