平成28年7月9日(土)に鷺山公民館にて、岐阜北法人会青山支部主催で『おいしい!日本茶講座』と題して、講演会が開催されました。
講師には、(株)明治屋茶舗の日本茶インストラクター 藤森茂美さんをお招きしてお茶の歴史、お茶の成分から見えてくる秘密、そしてとっておきのお茶の淹れ方について教えてもらいました。
この方、ただ者ではありません。平成13年度第48回全国茶審査技術競技大会個人の部で優勝!「茶ムリエ日本一」の称号を手にされてる方なんです!
さて、お茶で一服するとよく言いますが、この一服というのは、昔はお茶が「薬」として飲まれていたところか来ているそうです。
お茶は栄西禅師が宋から持ち帰って高山寺で作られたのが始まりと言われています。その後お茶は全国に広がっていき、高山寺のお茶を「本茶」というのに対して、その他で作られたお茶を「非茶」と呼んで区別をしていたこともあったそうです。
室町時代には、この本茶と非茶を当てる遊びが大流行!中には博打を行ってしまうことあったそうです。
その後、時を経て千利休がお茶の文化を哲学まで昇華させ、「わび」「さび」の境地を開き、今に伝わる茶道となっていきました。
お茶の旨みはどこから来るのか?主な成分として、甘み成分であるテアニンをはじめとしたアミノ酸、渋みを感じさせるカテキン、苦みを感じさせるカフェインになるそうです。
このバランスがお茶の味を決めていくのです。
今回おいしいお茶を淹れるために使わせてもらった茶葉は、揖斐で生産されている新茶「サエミドリ」というかぶせ茶です。
お茶を淹れる急須。世界的に見て横に手がついているものは日本のものぐらいだそうです。ほとんどが手は後ろについているものだそうです。
今回お茶を淹れるときの湯の温度を調整するために「湯冷まし」という道具を使いました。
湯を冷ますことだけに使う道具!単純な作りの中にも美しさがあります。ご家庭ではマグカップで代用できますよ!
90℃のお湯を湯冷ましに移すと、80℃まで下がります。この湯冷ましのお湯を湯飲みに移し替えるとお湯が概ね70℃ぐらいまで温度が下がってきます。
急須のお茶の温度を測ってみると確かに70℃前後。
このお湯を急須に注いで約1分間待ちます。その後湯飲みに入れた一杯目がこちら!透き通るような緑が美しいお茶が完成。
お菓子と共に頂くと、お茶の甘み、ほどよい苦みのベストなお茶が口いっぱいに広がりました。
その後二杯目は、80℃のお湯を入れて30秒まってから頂きました。一杯目とは色も味も異なるお茶が楽しめました。
それだけではありません。新茶の茶葉はお茶を淹れた後でも楽しめます。実は食べられます!
ポン酢に合わせて頂くと上品なおひたしに早変わり!ティースプーンにとって頂くと皆さんびっくり!確かに違和感なく頂くことができました。
本当にお茶はいろいろな楽しみ方ありました。含まれている成分も多種多様。カテキンには殺菌効果がありますし、ある研究によると遺伝子の変異を押さえる効果もあるのではないか言われているそうです。
フッ素も含まれており、虫歯予防にも一役かっています。その他多くのミネラル、ビタミンなど、水溶性、不溶性本当にいろいろな成分があります。
今まで知らなかったお茶の〇得知識が波のように押し寄せてくる講座はあっという間に時間が過ぎていってしまいました。