平成27年9月24日(木)に健康相談が開催されました。健康相談では、毎回保健師による健康についての相談、血圧測定、尿検査が行われます。日頃の皆さんの体の調子を見るには非常に良い機会になっています。
それと共に、毎回テーマ毎の健康セミナーも開催されます。
5月のテーマは、「誤解していませんか?結核」です。
結核とは「結核菌」が直接の原因となって起こる病気です。結核菌は肺に巣をつくることが多いのですが、人体のいろいろなところ(臓器)にも病気を起こします。
戦後の時代に国民病と呼ばれ、今の高齢者は過去に感染している可能性があります。感染したまま肺の中に結核菌を抱え込んだまま、歳をとって免疫力を下げる要因があった時に発病をしてしまう人があり、今でも過去の病気ではありません。結核の新規登録患者の約半数が70才以上の高齢者なのです!
岐阜市でも年間100名ほどの患者が発見されています。また、結核の新規登録患者の約半数が70才以上の高齢者なのです。
◯「感染」と「発病」の違い わかりますか?
感染は体内に菌が存在し、潜伏している冬眠状態のことをいいます。免疫力が低下し、咳・痰など症状が出現した状態は発病といいます。
なお、高齢者の方が発病した場合は、咳・痰などの呼吸器の症状がはっきりと現れない場合があります。
37度ぐらいの微熱が続いたり、体重が減ったり、寝汗をかくようになったりした体調の変化があった場合は、結核を疑ってみてください。
◯結核の治療について
かつては多くの命を奪い、「不治の病」と言われたりしましたが、最近では早期に確実な治療をすれば完治します。
痰の中に結核菌が排菌された状態の場合は「入院治療」し、人にうつさない配慮の中で治療され、排菌が確認されなくなると、通院での治療に切り替わります。
治療は6~9か月の長期にわたる内服になるため根気がいります。確実な服薬を怠ると「耐性菌」が出現し、治りにくくなるため、今では「直接服薬確認法 DOTS」という方法で医療関係者などが支援する手段をとることを勧めています。
◯定期検診を受けましょう
何よりも早期発見が大切です。
1年に1度は胸部写真を撮影する機会を作りましょう。
◯免疫力が下がらないような生活を心掛けましょう
・規則正しい生活(バランス良い食事・十分な睡眠)
・適度な運動をしましょう
・ストレスをためすぎないようにしましょう