平成27年11月7日(土)に鷺山公民館にて鷺山女性防火クラブが研修会を開催しました。
今年の研修会では、心肺蘇生とAEDの使用方法について学びました。
心肺蘇生の方法は昔から研修で学んできていましたが、徐々にその実施方法も変わっており、どのあたりが変更になっているのか最新の心肺蘇生法について学びました。
まず、2010年に改訂されたガイドラインでは、心臓マッサージに重きが置かれている点が説明されました。心臓が停止することで「脳」に酸素が行かない状態を回避することが重要だからです。
岐阜市では119番通報がされてから現場に救急車が到着するまでの平均で6分間程度かかります。その間、心停止のまま放置しておくと、脳は回復ができない致命的なダメージを受けてしまいます。
そうなると、死亡または植物状態といわれる状態になる可能性が非常に高いです。「脳」は心臓が止まって酸素が行かなくなると3分程度でダメージを受けます。それをなんとか食い止めるのが、心臓マッサージです。
乳頭と乳頭の間の胸骨をしっかりと押し込む事で、心臓から脳に血液を送り込みます。圧迫するリズムは、1分間に100回以上のスピードを保ちます。押す深さは大人で5cm以上必要です。
そのためにも、肘を伸ばして真上から体重をかけて押す必要があります。参加者には人形を使った模擬体験をしてもらいましたが、予想以上に力がいる作業であることが理解してもらいました。救急車が到着する6分間 継続して心臓マッサージを行うためには、周りの協力も非常に重要であることが実感できました。
人工呼吸は、心臓マッサージ30回行ったら2回息を吹き込みます。その際は、倒れている人のあごを上に引き上げて気道を確保してから行わないと肺に空気が入っていかないことを模型を使って教えて頂きました。
なお、倒れている人が口から出血をしていたりして感染症の危険が考えられる場合等、人工呼吸をすることが躊躇われる場合は、心臓マッサージのみを続けてもよいことに変更されていることも説明を受けました。
心肺蘇生とあわせてAEDの研修も行いました。
AEDは、電源を入れると機会が音声メッセージを出します。その指示に従って対応すれば基本的にはOKです。
その際、数点の注意事項があり、その注意点を丁寧に説明してもらいました。
①倒れている人の体が濡れている場合は、布等で拭き取ってからパッドを貼り付ける。
②湿布や塗り薬がある場合は、拭き取ってからパッドを貼り付ける。
③心臓のペースメーカーが確認されたから、その場所にはパッドを貼り付けない。(通電しないように貼り付ければOK)
④胸毛等体毛の多い場合は、備え付けのカミソリで体毛を剃ってからパッドを貼り付ける。
⑤電気ショックを与えるときは、倒れている人から離れる。(感電防止)
⑥電気ショック終了後直ちに心臓マッサージを再開する。
心肺蘇生の詳細については、こちらのPDFファイルからも確認できます。是非ご覧ください。