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地球と惑星を知るミッションたち  岐阜北法人会青山支部講演会

平成27年6月27日(土)に岐阜北法人会青山支部講演会が開催されました。今回は、正木出身で鷺山小学校、青山中学校で学ばれ、現在、国立研究開発法人 産業技術研究所(通称:産総研)で勤務されている神山徹博士をお招きし、太陽系の惑星の話をいただきました。神山博士は最新の人工衛星「あかつき」「はやぶさ2」のミッションに従事されています。

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現在の調査結果では、太陽系の惑星、衛星には生命が存在せず、その痕跡も見つかっていないそうです。なぜ「地球」にだけ生命が存在するのか?この謎を解き明かすために、地球以外の惑星を研究することで、色々地球のことがわかってくるそうです。

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因みに、地球と双子の惑星と呼ばれる金星と比べてみると、大きさや重さはほとんど同じでよく似ている惑星ですが、その実態は全く異なる星であることが徐々にわかってきました。金星は全体が雲で覆われていて、地表の温度は460℃、気圧も90気圧もあり、地球の90倍、水深だと900mも潜った場所の水圧と同じだけの気圧がかかっているそうです。大気の成分も96%が二酸化炭素で構成されています。風も非常に速く、秒速100mの風が吹き荒れていることがわかってきました。

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この違いを解明するために、日本では「あかつき」という金星探査機による調査を行っています。あかつきは平成22年5月21日に種子島から発射され、金星に向かいました。平成22年12月7日には金星に到着しましたが金星の軌道投入に失敗。現在、あかつきは金星と同じように太陽の周りを回っていています。次回、あかつきが金星に最も近づくのが、今年の12月7日であると判明しています。奇しくも5年前と同じ日付です。「5年越しの再会をかけたドラマ」が、この冬に繰り広げられます。今度こそ軌道投入が成功してほしいですね。

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また、あかつきの技術は身近な私たちの生活にも役立っているそうです。あかつきに搭載されている遠赤外線カメラが人工衛星につけられて、山火事や火山災害の発見にも貢献しているそうです。皆さんご存じでしたか?講演会の最後には、参加者にもカメラの特徴をわかってもらうために熱赤外線カメラで記念撮影を行いました。

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